「今の産業医に不満がある」 〜交代を考えた方がいい産業医の特徴〜
産業医の選任で失敗しないために
産業医の選任で失敗しないために重要なのは「自社の特徴やニーズに合った医師を見つけること」です。産業医とひとことで言っても経験値や年齢、パーソナリティなどさまざまです。現在の産業医が企業のニーズに合わない場合や、業務を適切に遂行できていない場合、産業医の交代を検討することが必要です。ここでは、産業医の交代・選任の際の注意点や、交代を考えた方がいい産業医の特徴について詳しく解説します。
交代を考えた方がいい産業医の特徴
1. コミュニケーション能力の不足
産業医は従業員とのコミュニケーションが不可欠です。従業員が健康問題を気軽に相談できない場合、適切な健康管理が難しくなります。産業医がコミュニケーション能力に欠けている場合、以下の問題が発生することがあります。
- 従業員の健康問題が見過ごされる: 健康上の問題やストレスを抱える従業員が相談しづらくなる。これにより、早期の対策が遅れ、問題が深刻化するリスクがあります。
- 労働環境の改善が遅れる: 従業員からのフィードバックが不足し、職場環境の問題が解決されにくい。コミュニケーションが円滑でないと、職場環境の改善策が適時に実施されない可能性があります。
2. 専門知識や経験の不足
企業の業種や規模によって、求められる産業医の専門知識や経験は異なります。以下のような場合、産業医の交代を検討する必要があります。
- 特定の業種に精通していない: 例えば、製造業では化学物質の取り扱いや騒音対策に詳しい産業医が必要です。専門知識が不足していると、現場の特有のリスクを適切に管理できないことがあります。
- 経験が不足している: 実務経験が乏しく、労働環境の改善や従業員の健康管理に対して適切な対応ができない。経験豊富な産業医であれば、様々な健康リスクに対処するための実践的な知識とスキルを持っています。
3. 業務の遅延や不適切な対応
産業医が業務を遅延させたり、不適切な対応を行う場合も交代を考えるべきです。具体的には以下のような問題があります:
- 健康診断結果の評価が遅れる: 従業員の健康診断結果の評価が遅れることで、必要なフォローアップが行われない。これにより、健康問題が見過ごされ、従業員の健康リスクが高まる可能性があります。
- 職場巡視が行われない: 定期的な職場巡視が行われず、労働環境の改善が遅れる。産業医が職場巡視を怠ると、現場のリスクを適時に発見し、対応する機会が失われます。
4. 法令遵守の意識が低い
産業医が法令遵守の意識に欠けている場合、企業全体のコンプライアンスにも影響を及ぼします。以下のような場合には、産業医の交代を検討する必要があります:
- 法令やガイドラインを無視する: 労働基準法や産業医の役割に関するガイドラインを無視する。法令遵守が徹底されていないと、企業は罰則や法的リスクに直面する可能性があります。
- 適切な記録管理が行われない: 健康診断結果や職場巡視の記録が適切に管理されていない。記録の不備は、後々のトラブルや監査時の問題に繋がります。
5. 企業文化や従業員のニーズに合わない
企業文化や従業員のニーズに合わない産業医も、交代を考えるべきです。以下の点を確認しましょう:
- 企業の健康管理方針に合わない: 企業が重視する健康管理方針に合わない対応をする。企業の健康管理戦略と一致しない産業医は、企業の健康増進目標を達成するのが難しくなります。
- 従業員からの信頼がない: 従業員からの信頼を得られず、健康相談が滞る。信頼関係が築けない産業医では、従業員が健康問題を率直に相談することが難しくなります。
会社のニーズを満たす産業医はどこにいるのか
企業が抱える課題感やニーズをよく聴き、適切に動いてくれる産業医を見つける場合、産業医を専門としている医師に相談するのが効率的です。これらの産業医は「産業医事務所」を設立して活動していることがあります。
過去の経験業種や得意分野など背景は様々ですので一度お話を聞いてみると良いかもしれません。いわみ産業医事務所は神奈川県を中心に一都三県を担当しています。フットワーク軽くどちらの事業所でも訪問させていただきます。お気軽にご相談ください。
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